書籍・雑誌

オール1の落ちこぼれ、教師になる

私は1年くらい前にこの本を読んで、感動というより

大変なショックを受けたのですが、その頃は世間でも意外と

話題にもならなくて、今年になってから著者の宮本延春さんが

ヤンキー先生の代わりに教育再生会議のメンバーに選ばれたり

したせいか、TVや雑誌で多く取り上げられるようになりました。

先日は「3年B組金八先生」の中でも取り上げられたそうです。

   

『オール1の落ちこぼれ、教師になる』は著者の宮本延春さんの

自伝です。家庭環境にも恵まれず、学校では大変ないじめに

遭い、中学校卒業時、九九は2の段まで・英単語はbookのみ、

漢字は名前だけ・・・というどん底の学力だった宮本さんが、

中学校卒業数年後、アインシュタインのビデオを見て感動し、

物理の勉強をするために小学校3年生のドリルから勉強し、

努力の結果名古屋大学に合格し、大学院での研究の後、

母校の教師になるまでのことが綴られています。

  

帯には「人は夢があれば変われるんだ!」と書いてある通り、

今、辛い状況にある子供達を励ますための本、多くの人に

「自分だって頑張れば・・」と思わせてくれる、素晴らしい本だし、

宮本さんの努力も人柄も素晴らしいと素直に感じます。

   

でも、私がこの本を読んで感じたショックはそういうことではなく、

勉強すれば名古屋大学の理学部に合格できるくらいの学力が

付けられる能力が備わっていることを、宮本さんと関わった

たくさんの大人が誰一人として気付かず、

それどころか教師を含めて全ての大人が「どうしようもなくバカな

子供」として扱い、才能の芽をいとも簡単に見過ごし潰していた

という恐ろしい事実です。今まで、どれだけの子供達がこうやって

スポイルされてきたのか・・・・

   

宮本さんが子供の頃大変な「ワル」だったなら話はわかりますが、

本に公開されている通知表には「温和・素直・人なつっこい・与えられた

仕事をまじめに行う」と書いてありました。教師はちゃんと宮本さんの

ことを見ていて、それでも「能力の低い子供」と思ったのです。

   

私は、勉強でもスポーツでも芸術でも、少しやらせてみれば

向き不向きが見極められるものだと思っていました。

でも、これは全く間違った見方でした。

      

だとしたら、「全ての子供に、その子が挑戦する全てのことについて、

大なり小なり才能がある」、少なくとも周りの大人はそういう

気持ちで、子供のやることを心から応援し励まさなくては、

小さな小さな才能の芽も見つけられないままだし、子供の

気力や夢も育たないままです。

 

親は子供が挑戦する数々のこと、勉強・スポーツ・音楽・・・etc.

全てのについて強力なバックアップと応援をし、「やればできるかも」と

思わせることが大事なのだとわかりました。

もちろん、これは親だけではなく、子供と関わる全ての大人が

そういう心構えでいなくてはいけません。

そうすれば、子供たちは自分で選んで進んでいくことでしょう。

    

昨今のように、やれ今の子は読解力がない、漢字が書けない、

計算力がない、応用力がない・・・などと、くさされてばかりいれば、

子供はどんどんそうなっていく気がします。

大人たちに課せられた責任は大きいのです。

広い道でも細い道でもいいから、子供達が自信を持って

自分の道を進んでいけるように・・・

  

で、どんなことにもちょっとは能力があるのは、大人も同じはず。

大人が自信を持ってチャレンジしていけば、子供も後からついてくる

かも・・・?! こちらの方が比較的簡単にできそうです。

結局、子供より大人が頑張らないとね。

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イチゴジャムと重松清

ジャム用のいちごをもらいに、はるばる(?)実家まで行ってまいりました。このいちごは、農家の方が自宅用に作ったものの余りを売っているものなので、消毒等が少なく安心な上、朝採ったものをすぐに詰めて売っているので、とても新鮮なのです。そして小粒だったり形が悪かったりするものを大量に箱に詰めたものも売っていて、それでジャムを作るのはここ数年、たけのこと共に春の楽しみのひとつです。

往復の電車の時間が結構あるので、重松清の「小学五年生」(短編集)を1冊バックに入れていきました。この本は、私がオレンジに春休みの課題として読ませたものですが、実は私は読んでいなかったので・・・。その上、オレンジの6年生の国語の教科書の一番最初を飾っているのがやはり重松清の「カレーライス」。

もともと私、重松清なんて読む気がしない・・・と思っていました。だって、中学受験によく出される代表的な作家・・・そんなのいかにも面白くなさそう。でも、読んでみるとこれが結構すごい。全作品読みたい・・という程ではありませんが、割と好きな作家です。さり気ない普通の子どもの心を、どうしてこんなふうに表現できるんだろう。特別じゃない、ごくごく普通のこどものことがどうしてこんなにわかるんだろう。こう感じるのって大人のひとりよがり的なものかと思えば、子どもたちもかなり共感しているようなのです。オレンジも、「読むとそうそう。そうなんだよーって思う。」って言っていました。

前置きが長くなりましたが、「小学五年生」。とてもよい本でした。特に「バスに乗って」・・・電車の中で泣きました。

イチゴジャムと重松清って何の関係も無いじゃん!って思いますか?

ところで今日は事件のせいでへりがうるさかったこと。

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